2010年07月06日

バフェットからの手紙 - 「経営者」「起業家」「就職希望者」のバイブル

バフェットからの手紙 - 「経営者」「起業家」「就職希望者」のバイブル

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本書は、伝説的な投資家であるウォーレン・バフェットの投資哲学を知るための解説書である。バフェットが経営するバークシャー・ハサウェイ社の株主へむけてバフェット自身が書いた「会長からの手紙」がテーマ別に整理されている。短期売買の秘訣を知りたいという人には向いていないが、長期的な資産形成手段として投資に真剣に取り組みたい人には貴重な1冊である。カニンガムによるボリュームのある序文が全体の要約となっているので、ここを読むだけでもバフェット投資の哲学を知ることができる。

全5章を通じて、事業内容が理解できる、長期的な業績見通しが良い、経営者が有能で信頼できる、魅力的な価格で買うことができる、というバフェットの投資基準の重要性が、実際の投資事例を用いて説明されている。また、繊維会社への投資といった失敗例も多く取りあげられ、その中から「まずまずの企業をすばらしい価格で買うよりも、すばらしい企業をまずまずの価格で買うことの方がはるかに良い」、「乗り込んだボートをいかにうまく漕ぐかということよりも、どのボートに乗り込むかということの方がはるかに重要」というような投資哲学が形成されていった過程がよくわかる。

また、彼自身投資家であると同時に経営者であることから、ユニークな視点から的確に事象を分析し、実践しているところが興味深い。支配権を得た買収でも経営の自主権を認めたり、ルックスルー利益という概念を持ち込んでいるのもこの現れであろう。一方、多くの経営者が配当を低く抑え株主の利益を損ねている、ストックオプションは株主にとって高いコストとなっている、無節操な企業買収で株主は高い買い物をしている、企業会計にはペテンが多いといった彼の批判は、投資対象選別の基準としてぜひ学んでおきたい。

全体としては「手紙」を編集した随筆のような構成なので、やや冗長なところがあるが、一気に読むのではなく、時間をかけて彼の哲学を理解するにはちょうど良い。(河野幸吾)
出版社/著者からの内容紹介
究極・最強のバフェット本、ウィザードブックスより登場!この1冊でバフェットのすべてがわかる!まさしく本書は「経営者・起業家・就職希望者」のためのバイブルである。


内容(「BOOK」データベースより)
この1冊でバフェットのすべてがわかる。投資に値する会社こそ、21世紀に生き残る!20世紀最高の投資家が明かす成長し続ける会社の経営、経営者の資質、企業統治、会計・財務とは。「経営者」「ベンチャー起業家」「就職希望者」「IPO」のバイブル。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
カニンガム,ローレンス・A.
1992年より米ニューヨーク州マンハッタンのイェシバ大学ベンジャミン・N・カルドゾ・ロースクール教授。サミュエル&ロニー・ハイマンセンターのディレクター。1988年~1992年までクラバス・スウェイン&ムーア法律事務所で会社法・証券法弁護士として活躍する。会計、金融、コーポレート・ガバナンスについての著書、論文多数。また、ジョージ・ワシントン大学、イスラエルのヘブライ大学や英オックスフォード大学など、米国内外の多くの大学でも講義を行っている。デラウェア大学卒

増沢 浩一
1984年、明治大学商学部商学科卒。国内金融機関および外資系金融機関にて資金取引や各種デリバティブ取引に従事。その後、各種金融市場や不動産での運用・助言業務を経て、現在、ベンチャー企業のスタートアップを手掛けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)





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posted by bookmaster at 07:07 | Comment(0) | ウィザードブックシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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